初診受付

乳腺外科・乳腺内科・外科・内科
岡本乳腺外科・内科クリニック
愛知県豊田市松ヶ枝町2丁目55
豊田メディカルステーション1階

TEL: 0565-85-7780

乳がんの診断


乳がんの診断は最初に問診、目で見て確認する視診と触って確認する触診、マンモグラフィ、超音波検査(エコー)を行います。

乳がんの可能性がある場合には、病変の細胞や組織を顕微鏡で調べて診断を確定します。

がんの広がり方や転移を調べるためには、CT検査、MRI検査等など画像検査を行います。


①問診


問診は乳がんの診療の上で大切な情報となります。月経の状況や出産・授乳の経験、家族でがんにかかった方の有無など、乳がんにかかりやすいかどうかを判断するために必要な情報です。

しこりについては、いつ気づいたか?気づいてから大きさは変わらないか?月経の周期で大きさに変化はないか?痛みはあるか?なども大切な情報です。


②視診・触診


当クリニックでは必要に応じて、またはご希望の方に視診・触診を行います。

視診・触診とは、乳房を観察し、手で乳房やリンパ節の状態を検査します。乳房に変形がないか、乳頭に湿疹や分泌物がないかなどを観察します。

また乳房を直接触って、しこりの状態を調べます。首や脇の下のリンパ節が腫れていないかどうかも触れてみます。

触診では、しこりの場所、大きさ、硬さ、しこりの境目がはっきりしているかどうか、よく動くかなどを調べます。


③マンモグラフィ


マンモグラフィは病変の位置や広がりを調べるために行う乳房専用のX線検査です。

乳腺の重なりを少なくするために、2枚の板の間に乳房を挟んで圧迫し、薄く伸ばして撮影します。そのために多少の痛みを伴うこともありますが、おし広げることで診断しやすい画像が撮影でき、かつ被ばく量も減らすことができます。

放射線の被ばく量は自然界の放射線レベルと同じくらいに低さなので心配ありません。

マンモグラフィでは腫瘤や石灰化などが確認できます。腫瘤とはマンモグラフィ上やや白く見える塊で、良性のしこりであることも、がんであることもあります。

石灰化とはマンモグラフィ上真っ白な砂粒のような影で、乳房の一部にカルシウムが沈着したものです。良性でも悪性でも石灰化は起こりますが、小さいものが一か所にたくさん集まっている場合や特徴的な形や並び方をしている場合には悪性を疑います。

④超音波検査(エコー)


超音波検査は乳房内にしこりがあるかどうかの診断に有効です。

特に40歳未満の女性の場合、マンモグラフィではいわゆる高濃度乳房(乳腺の密度が濃い状態)になり、しこりがあるかどうかわかりにくい場合があります。そのような場合でも、超音波検査ではしこりの診断をすることができます。そして、しこりの形や境目部分に形状などで、多くの場合、良性なのか悪性なのか推測します。

精密検査においては、マンモグラフィと超音波検査のどちらかでしか発見できない乳がんもあるため、通常両方の検査を行います。


⑤その他の画像診断


その他の画像診断としてMRI検査を行うことがあります。MRI検査は乳がんであると判明した場合、その広がりを確認するために行うことが多いのですが、病変の診断が難しい場合などは、乳がんかそうでないのかを判断するために行うことがあります。

乳がんの診断がつき、進行した状況が疑われる場合などでは、必要に応じて、CTや骨シンチグラフィなどで進行度(病期)を調べます。


⑥細胞診及び組織診(針生検)


画像診断で良性か悪性かの区別がつかない場合病変やがんを疑った場合には、乳房に細い針を刺して細胞を採取する細胞診や局所麻酔下でやや太い針を刺して組織を採取する組織診(針生検)などが必要になります。

超音波やマンモグラフィで病変をとらえることができれば、その画像をみながら正確に細胞診や組織診を行うことが可能です。

細胞診だけでは乳がんかどうかを断定することができない場合もありますので、細胞診を行っても最終的には組織診が実施されることもあります。