乳がん検診は、乳がんによる死亡率の低減を目的として行われます。
40歳から定期的にマンモグラフィによる乳がん検診(検診マンモグラフィ)を受けることが勧められますが、検診にはメリットとデメリットがあり、また乳がんを100%発見できる検診方法はありません。
ご自身が検診の効果と限界を理解して、乳がん検診を受けることが重要です。
日常においては、日頃から自分の乳房に関心を向ける生活習慣「ブレスト・アウェアネス」の実践を心がけることが推奨されています。
乳がん死亡率減少効果が明らかな検査方法は、検診マンモグラフィだけです。
日本人女性の乳がんの好発年齢が45~49歳と60~69歳ですので、40歳以上の女性に対して検診マンモグラフィが推奨されています。
あなただけでなく、お母さんやおばあちゃん、ご家族を守るために乳がん検診を勧めましょう。
乳がん検診は市町村が提供する住民検診と自費で受診する検診(個人による検診・人間ドッグ・職域検診など)に別れます。
(乳腺エコーは、医師が行います。)
出典「がんの統計’22」
自分の乳房の状態に日頃から関心を持ち、乳房を意識して生活することを「ブレスト・アウェアネス」といい、これは乳がんの早期発見・診断・治療につながる、女性にとって非常に重要な生活習慣です。
ブレスト・アウェアネスを身につけるために、以下の4つの項目を実践しましょう。
①自分の乳房の状態を知るために、日頃から自分の乳房を見て、触って、感じる(乳房のセルフチェック)
②気をつけなければいけない乳房の変化を知る(しこりや血性の乳頭分泌など)
③上記②の乳房変化を自覚したら、なるべく早く医療機関を受診する。
④40歳になったら定期的に乳がん検診を受ける。
入浴やシャワー、着替えのときなどに、気軽に自身の乳房の状態をセルフチェックしましょう。
気をつけるべき乳房の変化としては、腫瘤(しこり)、血性乳頭分泌(乳頭から茶色から赤色の分泌物が出る)、乳頭乳輪部のびらん(ただれ)などに注意が必要です。そして変化があった場合にはすぐに医療機関を受診するなどの適切な行動をとることが重要です。